コラム

40 結婚と離婚の法律問題(2)

2019年03月1日

先回からの続き

 

 加えて、婚姻に対する規制として、女性のみを対象にした次のような定めもあります。 

 

(再婚禁止期間)

第733条

1 女は、前婚の解消又は取消しの日から起算して百日を経過した後でなければ、再婚をすることができない。

2 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。

 一 女が前婚の解消又は取消しの時に懐胎していなかった場合

 二 女が前婚の解消又は取消しの後に出産した場合

 

 つまり、女性が再婚しようという場合、例外的事由が存在しない限り、前婚の解消から100日が経過していることが必要とされ(再婚禁止期間)、これをクリアしていないと、やはり婚姻届は役所に受理されず、婚姻は成立しません。

 

 ところで、民法第733条は、平成28年に改正されて現在の姿になったという経緯があります。以前は、再婚禁止期間として6か月(日数にすれば約180日です)が経過していなければならない、とされていました。

 法改正によって再婚禁止期間が短縮されたのはなぜでしょうか。この問題を考える際には、婚姻関係にある男女の間に生まれた子の父親が誰であるのかを決する基準を示す、次のような民法の定めを知っていただく必要があります。

 

(嫡出の推定)

第772条

1 妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。

2 婚姻の成立の日から二百日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。

 

 民法第772条が述べるのは、女性が、婚姻成立から200日経過後、あるいは、婚姻の解消(または取り消し)から300日以内に出産した子は、婚姻中に身ごもったものと推定され、これにより夫の子と推定される、ということです。

 そして、このような定めを前提として、かつて女性は6か月間にわたり再婚を禁止されていたのでした。

続く

名古屋/伏見通法律事務所 

弁護士 八木 俊行