コラム

14 結婚は法律問題です(1)~離婚の話1~

2014年04月5日

 日本の平成24年における婚姻件数(推計)は約66万9000件でした(厚生労働省の統計による)。
 では、同じ1年間で、いったいどれほどの数の夫婦が離婚されているかご存知ですか?
  同じく厚生労働省の統計によれば、平成24年における離婚件数(推計)は約23万7000件でした。
 離婚は、例外的なできごと、他人ごとなどではなくて、むしろ日常的に生じている身近なできごとなのだと言える状況が存在するのではないでしょうか。
 もっとも、離婚とはどのようなものであるのか、そもそも結婚(婚姻)とは法律的にどのようなものであるのか、あまり知られてはいないのではないでしょうか。

 

 例えば、Aさんが、電器屋を営むBさんからテレビを購入する契約(売買契約)を締結したとすれば、AさんはBさんに代金を支払う義務を負い、BさんはAさんにテレビを引き渡す義務を負います。これは単なる私人間の約束を超えた法律問題です。
 それと同じように、結婚(婚姻)によって、さまざまな私法上の権利義務が発生します。結婚(婚姻)は契約と同じく、さまざまな権利義務を生じさせる原因となるものなのです。
  それだけではなく、結婚(婚姻)に伴い、戸籍や社会保険関係の変動なども生じます。そのため、離婚する際には、その裏返しとして、戸籍や社会保険関係の変動が問題となります。

 

 また、売買契約を締結したBさんは、その後、気が変わったとしても、一方的にAさんとの契約関係を解消することは認められません。
 Aさんが約束通りに売買代金を支払わないといった事情(法律的には「債務不履行」) でもなければ、Bさんは、一方的に契約関係を解消することはできません。
 それと同じように、夫婦の一方は、相手方(配偶者)の同意なく、一方的に婚姻関係を解消することは認められません。
 一方的に婚姻関係を解消できるのは、例えば、相手方(配偶者)が第三者と不貞行為に及んでいるというような事情が存在する場合に限られます。
  結婚(婚姻)からはさまざまな権利義務が生じるわけですから、ひとたび結婚(婚姻)すると、相手方(配偶者)と合意できない限り(これが双方が任意に離婚届を作成し提出する、いわゆる協議離婚)、原則として、これによる義務から逃れることはできない、ということになります。
 

   こうして見てくると、結婚(婚姻)と契約はまったく同じことだとご理解頂けるのではないでしょうか。そして、結婚(婚姻)が法律問題だということは、当人同士の話し合いで問題を解決できない場合は、裁判所(婚姻に関連する問題のほとんどは家庭裁判所で扱われます)の法律適用によって解決されることになり、さらに、その解決を強制される、ということです。(続く